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おもひで

  • 執筆者の写真: 29Gulls
    29Gulls
  • 2018年3月10日
  • 読了時間: 4分

 車に横から衝突されてもかすり傷、靭帯切っても動ける男。病院の先生から体は大丈夫だけど大丈夫じゃないと最高の褒め言葉をいただきました。28の渡邉です。

 Gullsでは木曜日から春合宿真っ最中です。今合宿には、川崎医療福祉大学さんから2名・愛媛大学さんから1名の参加で、もう残すところ午後のレクリエーション・明日のデュアスロンのみとなっています。怪我なく頑張っていきましょう!!

 Gullsのブログではありますが、合宿の話はこれで終わりです。

今日は皆さんが知りたがっているリクエストが多かった、僕と大泉洋との出会いについてお話しします。

〜2014年、夏。僕:高校2年、気になるのは世界の子どもたちの平和な未来実現と県外の娘。O:職が軌道に乗り出して天パがうねっている〜

 「ありがとね。」

 部活の帰り静まり返った電車に揺られながら僕は、焦点の定まることもない流れていく景色を眺めながら、鼓動の音だけを聞いていた。人間とは愚かな者だ。電車で席をゆずるというだけの行為が悪いことをしたかのような気分になってしまう。いつもの僕ならなんともないのに今日だけは違う。そう、今朝僕は些細なことで妹と喧嘩をしていた。きっかけは前年妹が『豆乳を飲めば飲むほど痩せるんやって。だからバレンタインのチョコとクッキーいっぱい食べてもいいの。だってうちは豆乳飲んでいるから』という誤情報を鵜呑みにしていた黒歴史をぶり返してしまったからだ。帰ったら謝ろうなんて考えていたが、双子な訳で5分人生経験豊富な男が簡単に頭を下げることはプライドが許さなかった。どんどんホームが近付いてくる。

 「今日は、将也の妹も駅にいるんだろ?」

そんなこともつゆ知らず無神経にも隣でニヤニヤしてるチームメイトの話を相槌だけで返す。そういえばそうだった向こうの方が10分早く着くんだ。頼むから無駄話せずにとっとと帰っていてくれ。

高校2年生・・・親の干渉を嫌い、恋愛ごっこに夢中な青春時代。一番嫌なことは妹を知り合いに見られること。

「えぇ〜間もなくぅ〜今治〜今治ぃに到着いたしまーす。」

駆け出した友達のドアは開かない。しめた!急ぎ足で雑多を駆け抜け、駐輪場へ向かう。走って追いかけてきた友の前には誰もいない。

「結局、また見逃しちゃったよ。いいじゃん別に減るもんじゃねぇし。」

ジリジリ視界が霞む。帰る足取りも重く僕らは今まで見た覚えのないかき氷屋を見つけ寄ることにした。

「いらっしゃいませ」

可愛らしい店員さんと歳をうまく重ねたおばちゃんが迎えてくれた。家族だろうか?にしては歳も離れているみたいだし、何より顔が違う。かき氷ができるまでの間若い店員さんに話しかけようとしたら、おばちゃんが話をしてきた。

O:「あの子可愛いじゃろ。」

僕:「そうですね。もしかしておねぇさんのお子さんですか?」

O:「いんや。孫よ孫」

僕:「えっ!お孫さんですか。とてもお孫さんがいるようには見えないですね!」

友:「やっぱイチゴにしたらよかったかな。でも宇治金時も旨そうやったからいいか」

O:「嘘よ嘘(笑)隣のうちの子よ。多分あんたらより少し上かな?元々は北海道に住んでいたらしいのよ」

僕:「そうなんですか。手伝ってくれる優しいこなんですね。」

友:「北海道ってやっぱ白い恋人とか美味いよな」

友が独り言をしゃべっている間に若い店員さんがかき氷を運んできた。

僕:「聞いちゃったんですけど、おねぇさん北海道出身なんですよね?」

美:「そーだよ!中学までだけど」

僕:「今度修学旅行で北海道行くんですよ。何かオススメの場所ってありますか?」

美:「時計台とか〜個人的に好きなのは名所とかじゃなくて街並みとか日常的なものだな。あと、北海道出身の有名人で知らない人はいないGLAYさんの......」

聞くところによれば、北海道はいいらしい。

足も気分も軽くなったところで、家路へ急ぐ今日は自分が家族分の料理を作る土曜日じゃないか。今日の献立は妹の好きな和風ハンバーグとかきたま汁とおひたしにしよう!妹の喜ぶ顔が目に浮かぶ。世界で一番近くの存在だからわかる。これが僕らの仲直りの仕方だ。

今日は疲れたからぐっすり眠れる。

その日僕は大泉洋に追いかけられる夢を見た。

あの日の夢があるから、今の自分がいる。

「ありがとう。」fin

ノンフィクション

という思い出があったわけです。

まだ合宿中ですので、不評や酷評などの感想は一切受け付けません

 
 
 

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