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雛鳥

  • 執筆者の写真: 29Gulls
    29Gulls
  • 2018年6月12日
  • 読了時間: 2分

「私は、変わっている。」

「やっと終わった!今日から遊ぶぞ〜!!」

ちらほらと周りが騒がしくなるのに反して、どんどん荒んでいく私の心。

『いつになったら、私も終われるんだろう』

吐き出した弱々しく灯る白いため息が、何処までも黒々と渦巻くブラックホールの彼方へとかき消される。

時は受験時代。

憧れのキャンパスライフは、ギターをポロんっと鳴らし恥ずかしいほどの青春を唄いながら、風に身を任せ着いた場所で力強く生きていく。

まるで蒲公英のように。

世では、「大学」と書いて「自由」と読むらしい。好きなことができる時間・人生の夏休みなど皆、机に向かっているようで思い思いの誘惑に邪魔をされながら1秒1秒と無駄な時間に費やしてしまう。

『私は自転車に乗れるのだろうか』『小学校って卒業できるの?』『気づいたらテストまであと1時間しかないorz』

暴走機関車が止まらないように激動の日々を過ごそうが、代わり映えしない日々は戻ることなく一定のペースを刻みながらも結局、その時は必ずやってくる。

そして私は、中国地方にある広島大学というところに入学した。

風船のように膨らみ今にも破裂しそうな期待と不安の中、入学式の会場へ向かった。長くありがたい話を乗り越えると、仲良くなった隣の席の子とお昼ご飯を食べ、大学はサークルでいいかなと思いつつ部活動紹介を眺めていた。その当時あまり気にはしなかったが、『どっかの部活が永野をやってたな...懐かしい』

憧れのキャンパスライフは思ったよりも忙しく、次々入る予定をこなしていくだけで精一杯だった。大学でできた新しい友達はサークルの友達と鍋会をやるらしいし、他の子は新歓へ行くらしい。

『私も何か新しいことやりたいな』

気がつけば、私は「トライアスロン部」に入部していた。無我夢中で泳いだり漕いだり走ったり汗まみれになりながら第2の青春を謳歌している。憧れのキャンパスライフとは違うけど、これはこれで自分らしい。高校の頃の自分が今の私を見たらなんていうだろうか。

いや、昔のことはどうでもいい。

だって今「私は、変わっている。」

そんな新入部員のみなさんの自己紹介ブログリレーが明日から始まります。明日からのブログを見て、じゃんじゃん話しかけてください。

 
 
 

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