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太陽のKomachi Angel

「高松サイコーーー!!!」

彼のその声は、雲一つない高松の空に届いたことだろう。

2017年7月7日(金) 広島対ヤクルト @神宮球場

広島5点ビハインドで迎えた9回表、バティスタ、菊池にそれぞれソロホームランが飛び出すなど2点差まで追い詰め、なおも2アウト1,3塁のチャンスでバッターは代打新井。カウントは2ボール1ストライク、凡退すれば試合終了の場面、手に汗握るこの状況で新井が振り抜いた打球は、神宮の夜空に高く舞い上がり、センターバックスクリーンへ。

逆転3ランホームラン。

試合は9-8で広島の勝利。セリーグ2連覇を勢いづけたこの試合はのちに“七夕の奇跡”と称されるようになった。

あれからちょうど2年。2019年7月7日(日)。第10回サンポート高松トライアスロンは、雨予報を良い意味で裏切り、太陽の港(サンポート)に相応しい晴天の中、盛大に開幕。出場メンバーは以下の通り。

エントリーNo.112 26大上雅弘

この大会唯一の経験者。2年前、この地で悔し涙を流した男は、当時応援で来ていた29の4人に勝てることができるのか。リアル七夕の奇跡を信じよう。

エントリーNo.106 29丸田優介

Gullsキャプテン。この1年はスイム・バイクの能力を飛躍的に向上させ、3種目とも高いレベルを誇る。大上はもう手も足も出ません。大上が唯一勝てるのは身長のみ。majide。

エントリーNo.107 29竹村哲平

Gulls副キャプテン。大上との共通点が多い。まず、イケメンであること、工学部第一類に所属していること、食べるのが遅いこと、抜群のギャグセンス、などなど。この大会では大上の良きライバルになりそうだ!

エントリーNo.109 29橋本聡

ついこの前22歳になったサトシくん、通称:おじちゃっち。Gullsを、九州を、そして何より自分を愛する男はこの大会で何を感じ、何を語るのか。長い長いレースレポートに注目だ。

エントリーNo.111 29平野雅人

大上から雅(みやび)の系譜を継ぐチーム屈指のRunner、サンプラザ雅人くん。彼の特徴は走力に反比例してLINEの返信が異常に遅いことだ。

サポート 30池邉芽衣

Gullsの超絶癒し系マネージャー。癒し系と見せかけてちょいちょいSな一面も見せるところが彼女の人気の秘訣。「メイをサンポートに連れてって」

サポート 01松本響平

高松が地元の元高校球児。この遠征を誰よりも楽しみにしている彼は、事前に食べログで美味しそうなお店をピックアップする気合いの入れよう。「これくらいしかできることがありませんが、また何かあれば言ってください」と語るその背中はいつもより少し大きく見えた。

前置きが長くなったが、レースレポートに入ろう。

スイム22:38(19位)

1周750mの長方形を2周するコース。2年前、位置取りをミスり、スタートダッシュに大失敗した反省を活かし、最前列の真ん中を陣取る。見事スタートダッシュに成功し、ほとんど接触もなく集団を抜ける。しかし、早朝のせいか、体が思うように動かない、目はばっちり冴えているのに体が冴えていない。1周目の途中に丸田に追いつかれ、そのまま置いて行かれそうになったので、なんとか丸田の後ろをずっとキープする。結局2周目の最後の方までついていき、スイムフィニッシュ。

バイク1:11:21(65位)

1周4.4km×9周。トンネルのところ以外はすべて平坦で走りやすいコース。しかし、バイクに移っても未だに体が思うように動かない。思わず心の中の稲葉浩志が「松本に相談しようか、でもたぶん、冷やかされるからやめとこう」と歌う始末。前を走る丸田との差がどんどん広がっていき、後ろから雅人、サトシ、テッペイがどんどん迫ってくる。結局、3人に抜かされGulls最下位に沈む。さげぽよ。コーナーや折り返しなどでかなり人が詰まっていたので、落車を回避するために少々抑えた部分もあったが、それにしても…という感じである。

ラン41:43(37位)

1周2.5km×4周。やっと体が目覚める。1周目から快調に足が動き、後ろから抜かしていく自分よりもちょっと速い人になるべくついていき、タレるのを防ぐ。沿道では地元の高校生が延々と爆風スランプの「Runner」と嵐の「Happiness」を歌い踊っている。応援が心地よくて思わずニヤニヤする。ニヤニヤトライアスロン。こんなに楽しいランパートは初めてでした。3周目で死にそうな顔で走るサトシに喝を入れてパスし、4周目に入る時、GullsOBの22福田さんに追いつかれ、またニヤニヤする。あなたは太陽のKomachi Angel。

「僕あと1周なんで引っ張ってください!」

「このペースで良ければ」

ラスト1周は福田さんとランデブー。このお兄さん、トライスーツの後ろに「お先にどうぞ」って書いてる割に速いな~とか思っとったら、ゴールが近づいてきたので、

「お先に行きますね!」

と挨拶し、ラストスパート。今回も懲りずにカモメでピョーン。

トータル2:15:42(28位/427人)

このコースは比較的タイムが出やすいコースだと思うので、2時間10分くらいを目標にしていましたが、エンジンがつくのが遅かったせいでスイム・バイクは目標タイムには届きませんでした。やっぱり早起きの練習は必要ですね。ただ、ランに限ってはショートの自己ベストタイムが出たので、素直に嬉しいです。ヒザ痛であまり強度の高い練習はできていませんでしたが、その分、芝の上でのジョグを徹底して行っていたのが、良かったのかなと思います。

ゴール後のインタビューでは、鈴木誠也ばりの「高松サイコーーー!!!」が飛び出しました。

最高のレース環境を提供してくださった大会関係者の皆様、サポートのメイちゃんとTAK松本、アツい応援をしてくださった皆様、ありがとうございました。

2年前、涙を流しながら高松を去ったその男は、笑顔でその場を後にした。そんな七夕の出来事。

週末にドキドキとワクワクを。まさHEROでした。

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