ゲイバー
ブログリレーもすでにラストスパートですね。今回のブログは2年の中原がお送りします。
今ブログを見てくれている人に問いますが、中学生や高校生の頃に「大人になったここに行きたい!」とか「大人になったらこれをしてみたい!」なんてことがありませんでしたか?
僕は数年前から「20歳になったら一度ここに行ってみたい!」という場所がありました。それが“ゲイバー”でした。”ゲイバー“という名前を聞いて何となくわかりますかね?”ゲイバー“というのは、男性同性愛者が接客するバーのことです。
僕は20歳になり法的に飲酒が認められた際に、絶対にいつか行こうと決めていたほど“ゲイバー”に興味がありました。どうしてこんなにも興味があったかというと、純粋に男性同性愛者の方の考え方を知りたかったからです。思春期の過ごし方や同性をみる世界観、将来設計などが自分には想像がつかなかったので、是非とも一回話を聞いてみたいと思いました。
数年前からこんなことを考えていたのですが、ついに念願の“ゲイバー”に行くことができました。去年の10月ごろ、久々に中学の部活の友達と広島市内で夜ご飯を食べる機会がありました。食事が終わった後友達の一人が「今からゲイバー行くぞ」と誘ってくれました。僕としていつかゲイバーに行きたいと思っていながらも、さすがに一人で行く度胸はなかったので願ったり叶ったりの状況でした。
最近ゲイバー通っているという友達についていき「GOLI MACHO!」というゲイバーに行きました。お店の名前を見たときは、名前の通り相当なハードなお店なのではないかと思ってしまいましたが、意外にもお店のスタッフの方は普通の男の人でした。自分のイメージではゲイバーというと、厚化粧でウィッグをつけている人を想像していたため衝撃でした。でもさすがお店の名前が「GOLI MACHO!」なだけに骨格が大きく筋肉質な人が多かったですね。
店内はカタカナの「コ」の形のカウンターがあり、真ん中でゲイの方たちが接客してくれるというシステムでした。これはゲイバー特有だと思うのですが、特に男性のお客が距離を縮めやすいなと思いました。見た目が男性なので話していて同性と話している感覚なので、変に気を使わないで済む気がします。容姿は男性ですが話をしていると、ときおりしぐさや一瞬の表情に女性を感じるときもありました。
結局1時間半ぐらいいたのですが、男性同性愛者の方の考え方について深く知ることができました。まず思春期について、修学旅行で男子同士裸の付き合いになることに対してはやはり恥ずかしさは多少あったと聞きました。恋愛対象が同性であるため、日頃自分たちが何も感じないお風呂の場面でも、感じ方は全然違うんだなと思いました。僕は部活の人と温泉に入っても、更衣室で石田の裸を見ても何も感じませんが男性同性愛者の方にとっては、その行為は僕たちが女風呂に入るようなものですし、精神的にきついものなのかもしれません。
加えて同性を恋愛対象とみる世界は、僕たちが異性を恋愛対象としてみる世界観と恐らく変わらないと言っていました。僕たちが異性の中でもタイプがあるように、男性同性愛者の方も決して男性ならば誰でもいいわけではなく、それぞれに好きなタイプや好みの顔があると言っていました。僕はこの話を聞いて少し反省しました。男性同性愛者のイメージをどこかテレビに出演するゲイの方と同じにしていたのではないかと。テレビでは男性同性愛者=とにかく男が好きというイメージが強調されているように感じます。テレビのイメージを目の前の男性同性愛者の方に当てはめるのは、大変失礼なことだと実感しました。
他にもいろいろと話をさせていただきましたが、自分がもっとも印象に残ったのは男性同性愛者として生きる覚悟でした。男性同性愛者として生きる覚悟というのは、自分の子供を産むことをあきらめるということです。お話させていただいた男性同性愛者の方も、自分の親に今の仕事について話せないことや日常生活で不便なことは徐々に慣れていったが、自分の子供を育てられない事に覚悟をつけるのは時間がかかったと言っていました。男性同性愛者同士良きパートナーと結ばれることは少なくないらしいのですが、子供を育てる方法が養子しかないという現実があります。男性同性愛者の方の考えを完璧に理解することは難しいですが、自分の子供を産むことをあきらめる覚悟というのは相当なものだと思います。
念願だった“ゲイバー”にいく夢がかない、ものすごく満足しています。自分の知らなかった世界を知れ、一歩大人になれた気がします。
部活のこととは全然関係がない内容でしたが、自分にとってすごく考えさせられる体験だったので、今回書かせてもらいました。
ブログを書くにあたって「GOLI MACHO!」についてもう一度調べてみると、コロナ禍で存続の危機らしいので頑張ってほしいです。一応「GOLI MACHO!」のクラウドファンディングのURLを張っておきますね。
https://camp-fire.jp/projects/view/275892
それではまた!
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