SKY WALK 〜追憶のサモリン〜
エピローグ
追憶のサモリン
時は2022/8/21.
強敵なハンガリーとニュージーランドのレース運びに日本選手団のテッペルがランから逆転を仕掛けるも両国に対し大差で敗北を喫した.
更にそのレースの終了後に大会の主催者は各年代別の上位3人の表彰式の開催を決行.それは「アワードセレモニー」と呼ばれ.レース後の選手をも超回復させるパワーを持つ煌びやかな式典だった.
両国選手を追いながらテッペルは掴み損ねた表彰式を後にブラチスラバへと急いだ.脳内をリセットしインカレに意識を切り替えるために….
ブログの連続投稿,失礼しました.
見てくださった方々,ありがとうございました.
いかがだったでしょうか?(笑)
飛行機内があまりに暇だったことと,応援してくださった方々に少しでも大会期間中の様子が伝わればと思い,執筆させていただきました.
オープニングで「インカレに意識を切り替え…」と書いておきながら,題名にもあるように,参加した世界選手権全体を少し振り返ります.
この大会を目指すようになったきっかけは,2019年の初秋です.
ちょうど自分たちの幹部が終了したときになります.
その時の自分はインカレに2年連続出ることができず,翌年のインカレ出場権獲得は,半ば諦めムードでした.
それまでの3年間,トライアスロンでこれといった結果を出せていなかったので.視点を変えてロングの界隈で名を上げてやろうと思い,後先考えずロング系の練習を始めました.出場大会は皆生,五島,宮島なんかを考えてました.
そこで偶然拝見させていただいたのが「るみおかん」さんのブログです.
そこにはロング世界選手権(カナダ大会)の様子が執筆されており,出場権獲得から大会までの活き活きとした活動記録が残されていました.
サッカーを高校までやっていた自分としては,日の丸をつけて戦っている姿に少なからず憧れを抱くと同時に,その憧れが意外と自分の努力と積極性次第で近くに手繰り寄せられることも知って驚きました.
また,Gullsに代々続く終わりのない「競技ガチ派とエンジョイ派」論争終結のヒントに何かなればいいなと期待もしつつ,密かに挑戦することにしました.
それからはまず権利獲得の為にミドル以上の大会にエントリー.
もちろんチームは主にインカレを目指しているので,練習方法は調整しつつ,インカレを目指す選手の邪魔?にならないように,30幹部の練習に参加させてもらってました.
当然,世界選手権に出たことがある選手は周りにおらず,インターネットを逐一確認したり,立命館大監督の古郷さんにも色々とお話を伺ったりしました.
そして,出場権が獲得できる大会が近づいた矢先のコロナの登場.
これが2年間続きました.
中途半端に再度インカレを目指そうとしたり,大会が無くなったショックで練習中断したり,紆余曲折ありました.この頃の自分は本当に豆腐メンタルでした.
そして昨年の夏.
2年間コロナで大会が開催されず,
「大学院生としてさすがにもう部活動はいいや,研究に専念した方が良いな」
と思うようになり,トライアスロンは辞めることに決めました.
そこからはバイトと研究室の往復で,これと言って何もない日々を過ごしていました.
時間が有り余っていた最中,28倉元さんに2年連続でGullsの動画作成に誘われたので,練習に時々は顔を出すようになりました.撮影のみで.
そこで目にしたのは一生懸命に練習する後輩たちでした.
強い選手はもちろん,入部したばかりでまだ深く関わりのない03も,なりふり構わず暑い日差しの元で熱い練習を続ける様子を撮影し続けました.
本当に自分がやりたいことはこれじゃない.
何やってんだ俺….
動画撮影はもちろん楽しいしやりがいがあることでしたが,その前に自分は選手であることを思い出しました.
バイトも研究も「やらないといけない」という受け身態勢だったので,そんなんだったらトライアスロンもやってた方がマシと思いました.
何よりこのまま卒業してしまったら,諦め癖が社会人になっても抜けず,つまらない日々を送り,何も達成できないのではないかと感じました.
自分には何か最後までやり遂げる成功体験が必要でした.
残された1年で,もうやりたいこと,やらなければならないこと全部やってしまおうと思いました.バイトも研究も世界選手権も,そしてインカレも.
02幹部になってからは全体練習にもほぼ参加させてもらいました.
部活を言い訳にしたくなかったので,時間を上手くやりくりし,バイトも研究もきちんと続けました.意外と生活にメリハリができて苦しくはありませんでした.
世界選手権参加費用も基本実費であるため,お金も貯めました.
自分のロードバイクでレースに出ることが本意ではあるものの,妥協や後悔をしたくない気持ちの方が強かったので,友人から高性能なロードバイクも1年間レンタルしました.
長良川ミドルで権利を獲得し,本格的に世界選手権に出られる現実味が増してきました.
「るみおかん」さんにも連絡をとらせていただきました.
海外に必要なものも30斎藤に色々聞いて,一部物品は貸し出しもさせてもらいました.
世界選手権参加費用が世界情勢やコロナの影響で例年より数十万高くなることが分かり,地元自治体(東広島市,備前市)のスポーツ援助金制度の申請も通らず,親の理解を得てその分は援助してもらうことができました.年度末までに広島大学校友会の支援金制度も申請する予定です.
このような背景があってのエピソード1に至るわけです.
ここまで自慢話のようにも聞こえますが,伝えたいのはトライアスロンを通じて「何か目標を持って活き活きと過ごしてほしい」ということです.これは序盤に話した「競技ガチ派とエンジョイ派」論争にも通じるかと思います.
大学生になってまでしんどいことをやっているからには,それに何か意味を持たせてほしいです.選手もマネさんも,幹部が個人年間目標・テーマを立てさせるのもそういうことだと思います.
自分でも不思議なくらい,この1年は困難なことがあっても何とか解決策を探し出し行動することができました.それもこれも世界選手権とインカレという目標,そしてその目標に対する皆さんの応援の支えがあったからだと思います.
部活動から心が離れている人も一緒に過ごしていればすぐに分かります.おそらく雅人や雄貴たち上級生なら一目で見抜きます.それはもちろん悪いことではなく,自分たちがそういうモチベーション,練習環境を作り出せてやれないことにも責任があります.
だからこそ皆には部活動から心が離れる前に,とんでもない目標,「なんだそれ」っていう野望を立てて,トライアスロンを活き活きと続けてほしいです.
それがインカレでも世界選手権でも,自分がサポートしますよ.世界選手権については,そのためにエピソード1-5まで執筆したのもありますしね.
どんな目標でも誰一人馬鹿にはしません.馬鹿にするやつがいたら連絡ください.ただし,目標相当の努力や行動が必要ということはお忘れなく.
まあ,言わずもがなトライアスロン部は変人・努力家が多いじゃないですか.とんでもない,または少し変わってる目標ぐらいが丁度いいですよ.
先日の04デビュー戦で聞いた話ですが,次期幹部は04選手だけでなく04マネさんもサブPLに就くということを聞きました.めちゃくちゃいいことだと思います.
特にマネさんはこれまでの優秀な歴代マネさんの逸話を聞いて,それを超えていってほしいです.難しい注文ですが,自分たちにはできなかった,これまでの「常識」を変えることを成し遂げてほしいです.
自分が世界選手権に出場して伝えたかったのは以上になります.
なんだかインカレ後,または卒業間近に書くようなブログになってしまいました.
が,すみません.インカレへの準備は残念ながら万端となっております.
やり残したことはありません.
あとは9.11までやることをやるだけです.
それは自分だけではありません.
本年度の広島大学トライアスロン部Gullsは豊富な選手を取り揃えております.
OB・OGの皆様は是非ご期待ください.
他大学選手の皆さん,覚悟はできていますでしょうか.
敢えて挑発をさせていただきます☺
それではこのあたりで失礼します.
エンディング曲はOneRepublicで
「I Ain’t Worried」
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