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「4ねんかんのふりかえり」4ねん29 たけむらてっぺい

[2017ねん 4がつ ぼうじつ てんき:はれ]

工作実習が思った以上に長引いた.予定より遅くプール前に行ったら,集団が自転車に乗って,駐車場をグルグルしていた.そばには上下ジャージを着た,スラっとしたイケメンの先輩がいた.その先輩に声をかけると,快く練習に参加させてくれた.嬉しかった.自転車に乗りながらその場でピョンピョン跳ねる曲芸師みたいなことをしている先輩に連れられ,数人はロータリーへ行った.「今ロード足りないから,これ俺のロードだけど使っていいよ」と,黒ベースに黄色のアクセントが入った自転車を使って,駐車場でロードバイクに慣れる練習した.何もないところで,そのロードを倒してしまった.申し訳なかった.練習後に,そのイケメン先輩,メガネ先輩たちとお好み焼きを食べに行った.広島のお好み焼きは,とてもおいしかった. 先輩たちは“インカレ”という言葉を何回も口にしていた.僕は“インカレ”がどのようなものか,まだいまいち理解できなかった.とりあえず,1年生の中で目立てるように,練習頑張ろうと思った.

[2017ねん 6がつ 17にち てんき:こさめ]

思った以上に水泳ができなかった.初めて測った1200mTTは30分以上かかった.食堂で皆とご飯を食べていると,ノッポ先輩が「このタイムどうなってんの?笑」と茶化してきた.その先輩の顔は,一つも嫌みのない満面の笑みだった.いじってくれた嬉しさ3割,悲しさ7割だった.

[2017ねん 7がつ 9にち てんき:くもり]

初めてのインカレ予選というものを観に行った.“みんなこんなに本気でやるの?“というのが一番の感想だった.もっとノンビリする競技だと思っていたのに・・・.関西弁先輩マネさんは,早い段階から声が枯れていた.

[2017ねん 7がつ 23にち てんき:ものすごくはれ]

なんだかんだ,自分もショートトライアスロンのデビュー戦に出場することになった.同期マネさん二人は「気を付けてね」「頑張ってね」と送り出してくれたし,同期のいじられキャラ君は「トライスーツ似合うなあ」と褒めてくれて,やる気が出た.でも,コースは “トライアスロンの登竜門”という文字が書かれたオブジェの通りで,タイムはお察しの通りだった.でも達成感は想像のはるか上だった.

[2017ねん 9がつ 3にち てんき:はれ]

インカレ.みんなこれを目指していたのか,というのをようやく肌で感じた.ちなみに僕は全国大会を観戦するのは初めてだった.トランジットエリアでボランティアをしたが,バイクに飛び乗り,決して大声ではないけど迫力のある「よっしゃ~・・・!」という言葉とともに飛び出していった,無口副キャプテンがカッコよかった.その夜,外通先輩はベロベロになって,他大の選手の笑いをかっさらっていた.

[2017ねん 10がつ 22にち てんき:おおあれ]

新体制での初遠征に行った.結局レースはできなかった.よくあるお金に羽が生えて,どこかへ飛んでいく描写が目の前ではっきり見えた気がした.

[2018ねん ふゆ てんき:おおあめ]

冬の間,3種目とも伸びない.練習していないわけではないのに,他の29にどんどん置いて行かれた.なぜか分からない.特にスイムのキックはしんどかった.唯一の救いは,市川ガル蔵先輩はもっと遅かった.その先輩はキックでホバリングができた.でもなぜかスイムはそこそこ速かった.

[2018ねん 4がつ てんき:はれ]

入学式で新入生を勧誘していると,自らビラをもらいにくる男が居た.他にも,「本当にトライアスロンするのか?」っていう,シティボーイ君やぽっちゃり君が入部した.まさか今後,チームのエースだったり,主将だったり,Gullsの強みのバイクを鍛え上げるたりすることは,絶対にないだろう.ただ,後輩が入ったことで,「速くならなんとカッコわりー」って思いに拍車がかかった.

[2018ねん 6がつ 17にち てんき:はれ]

初めて公式なローカル大会に出た.Gulls男子ビリだった自分をみんなが迎えてくれた.一緒にゴールしたのは嬉し恥ずかしかった.陣地に戻ると,DNSのガル蔵先輩は,高熱で車内でノビていた.

[2018ねん 7がつ てんき:あらしのちもうしょ]

西日本豪雨,代替予選,記録会,記録的猛暑・・・. “前例のないインカレ予選”になった.自分はインカレ選手には全く及ばなかったけど,後日のGulls公式Facebookでの主将の言葉が,ただただ重かった.そして,中四国代表という立場で動き回る大変さも間近で感じた.

[2018ねん 9がつ 9にち てんき:あめ]

愛大あきとを含めると,インカレに29が3人出場したことだけでも,なんだか自分も誇らしく感じた.でも本人たちは結果を悔しがっていた.3人は少し違う世界にいるかもしれないと,劣等感を感じた.

[2018ねん あき てんき:やるきみなぎるはれ]

ただひたすらに練習,経験を積んだ.夏はある後輩の伸びにも触発された.どうもそいつは夏休みのある期間,毎日1500mTTしていたらしい.元SPLの先輩にボックスも譲ってもらい,それもあってスイムがましになった.

[2018ねん ふゆ てんき:じしんあふれるはれ]

大会にたくさん出た.そのたび,自信がついた.初めてレースで集団走をしたとき,雲の上の存在だった選手たちがいたときは,確かな成長を感じた.

[2019ねん はる てんき:きぼうにみちたはれ]

他大合宿にいくつか行った.サッカー出身の自分にとって,各チームの有力選手が集まるA代表のように感じた.もし本当にそうだったのなら,自分はお門違いだ.合宿は速くなった,というより視野が広がって,伸び白ができた感じがした.

[2019ねん 4がつ てんき:はれのちくもり]

大学の授業で,一番の山場の創成実習なるものが始まった.1つ上の直属の先輩に大いにお世話になった.今,ここまで飽きずにこの日記を読んでくれている皆が思っている方ではなく,もう一方のバラモンキングとなった男だ.3年前期はお世話になりっぱなしだった.

[2019ねん なつ てんき:くもり]

競技力が徐々に頭打ちがきて,練習がやりたくなくなってきた.練習に対して“want to”ではなく“have to”の感覚で取り組むようになってきた.完全に目標を見失った感覚だ.

[2019ねん 8がつ てんき:くもり]

結局結果は残せなかった.色んな思いも混ざり合って,訳が分からなくなって,ふさぎ込んでしまった.でも,家に来て話を聞いてくれた奴がいた.自分はそいつに,インカレ頑張れ,とだけ伝えた.後輩も話をしようと連絡をくれた.後輩にまで気を遣わせている自分が,ただただカッコ悪かった.そいつも初出場のインカレで集中しないといけない時なのに,申し訳なかった.

[2019ねん 9がつ てんき:くもりのちはれ]

インカレが終わってゆっくりしたいはずなのに,ジョグに連れ出してくれたやつもいた.20km近く走らされた.全く練習を積んでいなかった自分には地獄でしかなかったけど,上手く場を和ます力を持つそいつの能力で,自然と元気が出た.多くの人への相談・支えがあって,徐々に気分が楽になってきた.

[2019ねん 10がつ てんき:かいせい]

おかげで元に戻ることができた.そのあと行われたリレーマラソンはひたすらに楽しかった.

[2019ねん 12がつ てんき:なかはらのこころはあめのちはれ]

100kmマラソンに挑戦した.知らない間に後輩も1人エントリーしていた.終盤,コースレイアウトの関係ですれ違う箇所があったが,がんばろ!的な声をかけると,“ふぁい・・・”というような言葉が返ってきた.サングラスで目元は隠れていたが,口はへの字に曲がっていた.

[2020ねん はる てんき:ちーむのふんいきははれのちはれ]

僕は足を怪我していたけど,チーム全員の記録が順調に伸びているように感じた.怪我で練習が思った通りにできず,ミドル・ロングへの不安はあるけど,30幹部の躍進がどんどん楽しみになってきた.

[2020ねん 4がつ てんき:かみなり]

よく分からないウイルスの影響で世界が変わってしまった.部活もできなくなった.大会もどんどん中止・延期になった.でも,30幹部はあきらめなかった.僕も練習を続けた.

[2020ねん 8がつ てんき:くもりのちはれ]

ようやく部活動が再開された.でも前までの練習とは全く違っていた.その中で,僕は今年もインカレに出られないことが決まった.落ち込んだ.でも,これまたイケメン元キャプテンが翌日夜,散歩に誘ってくれて話を聞いてくれた.ただただ優しい人だと思った.おかげで,院試が控えていたけど切り替えることができた.

[2020ねん 10がつ 31にち 11がつ 1にち てんき:にじ]

30幹部の集大成は見事だった.結果よりなにより,諦めなかった後輩,努力を続けた同期,最後までやりきった先輩全員が輝いていた.僕はアニキと一緒にベストを尽くした.

[2020ねん 12がつ てんき:ゆき]

もう僕は全体練習にあまり顔を出していないが,またも“やつ”のせいで部活動休止となったらしい.01幹部はもちろん,まだ数回しか練習をしていないであろう02がかわいそうだ.でも,リハセンで泳ぐ02を見かけたときは,真摯に練習に取り組んでいて嬉しかった.

[2021ねん 2がつ 24にち てんき:?]

この4年間を振り返ると,長いようで短かった.そして,天気はコロコロ変わったし,制御不可能だった.2021年はずっといい天気が続くといいけど,そうもいかないと思う.だから,どんな天気でも,その時のベストを尽くそうと思った.自分の精一杯を毎日にぶつけていこうと心に誓った.

あまり全体練習に顔を出せないけど,29の竹村さんは,あと2年広島大学にいます.時々気にかけてやってください.見かけたら無視しない程度でいいので.

あ,今年は長良川ミドルに全集中します.そして来年こそは・・・!

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