汗と涙の下剋上
02吉村です。
まずは暑い中、応援に来てくださったみなさん、ありがとうございました。そして03幹部をはじめとするサポートのみなさん、本当にありがとうございました。おかげさまで自分の夢を叶えることに集中できました。以下インカレ2023のレースレポート(長い)です。暇つぶしにでもお使いください。
2022年9月11日。
初めて観音寺でのインカレを生で見た。
かなり厳しい結果になったが、レースで頑張り続ける友達、後輩、先輩の姿は本当にかっこよかった。平野さん、小松さん、中山さんが初の団体6位を取ってくださり、ぼろぼろだった02幹部は初めて報われた。先輩方が見た景色を僕も見たい。先輩がやってくださった様に、ガルズに、そして後輩たちにも恩返しがしたい。観音寺のインカレに出たい。そう思うのに時間はかからなかった。その決意のもと、樋口や玄武、他大の同期、後輩と来年の出場を約束した。
それからの1年間は全体練にはとにかく出、自主練も頑張った。幹部の仕事がなくなった分、かなり自分の練習に集中できた。もしもしインカレに出れなかったらこの1年間はどうなる?という思いは常にあったが、練習を積むことで薄れていった。予選では中山さん、小松さん、平野さんが残してくださった10枠のうち、8番目でゴールでき、初めてスポーツで泣いた。この一年で、インカレのライブ配信やガルズのアルバムは何度見返したかわからないほど見てきた。
その後は院試や研究で練習に集中できなかったときもあったが、とにかく完走に向け必要なことは全てした。調子はどんどん上がり、スイムは去年ウエット有りでも無理だった100m1:40サークルでの練習ができるようになった。バイクも安定して200w以上が出せるようになった。ランも夏に3:45以下でペース走ができるようになった。2週間前からは量は落とし、レースの強度は落とさない練習をした。内臓疲労がなかなか抜けなかったので、思い切って完休などの多め休養を積極的に取った。めっちゃ練習してる他大のStravaのログを見てかなり焦ったが、自分を信じて身体を休めた。
レース直前
過去のブログを今一度読み返し、平野さんの動きを大いに参考にしたがいい感じにはまった。やはり偉大すぎた。前々日に移動し、スケジュールぶかぶかのドラ講を受けたが、かなり暇だった。技術力が2上がったのでヨシ。その後はガルズ恒例?の高速試走をした。最高速度は58km/hだった。前輪の力でギリギリ耐えた。Stravaでは最後尾にいたはずの樋口がごっつぁんKOMを取って喜んでいた。それに加え、ランコース2周(ビルドアップ)をした。一番欲しい刺激が入った。大西は千切れていた。前日はバイク試走1周とランの刺激入れ(疲れていたので600m)を行った。
ご飯はカトウさんに計6回お世話になった。前日のサトシさんの男気じゃんけん全勝ち、13人全員奢りには本当に気合いをいただいた(本当にありがとうございました!!)。長らく課題のスイミンは何やかんやで6時間ほど寝れた。大大大進歩。
当日
5時半自然起床。安静時心拍数は普段より4高かったが、この状態で何度でも練習した経験が勇気をくれた。レンジのお米と味噌汁、R-1、バナナ、野菜ジュースを摂取。
ト゚ライスーツは竹村さんから昨年託していただいたTEPPEIスーツを使用した。Yoshimuraスーツもあり迷ったが、1年間折れずに頑張れたのはこのスーツがあったおかげなので迷わずこれを使った。レースまでにはバナナ、カステラ4切れなどを食べすぎないように摂取した。スイム直前には補給には平野さん謹製の2run、アミノバイタルそして溶けて液体になったアイススラリー(たぶん効果はない)を摂取。かなりむせた。アップはローラーランで心臓上げをした。最近アップで上がりきらなかった心拍は170 まで上がりひと安心。
スイム
思いのほか高かった波と、魚並みの速度でアップするマッチョメンにおびえつつ、入水チェックを済ませた。体は動いたので切り替えた。場所取りに出遅れ、一番左より少し内側寄りの最後尾に位置。真左先頭には近大、その隣には同じ色のト゚ライスーツが集まっており、直感的にグループスイムするならこの真ん中空くくね?などど安易に考えここに位置どった。左側には玄武などガルズ陣営、少し右側にはこうへいがおり、目安にしようと思った。
あっという間に時刻は12:55。ついにスタートの時。
ワクワク感が好きすぎて、緊張よりも始まってほしくないという感情があった。緊張してなさすぎて大丈夫か?と心配になった。
さぁ、自分の実力は全国でどこまで通じるのか。
On your marks puuuun!!!
いつもの号砲とともに、スイムが始まった。
皆の飛び込み角度を見ると、ちょうど真ん中に隙間ができた。僕の先祖はきっとモーセ。
一周目はとにかく力を抜いて腕を回した。左右でパックが完全に分かれ、1周目はバトルが一切なく泳げた。ヘッドアップも4回に1回ほど行った。結果的にうまく7人程度のパックを掴むことができ、終始その後ろについた。それほど上げ切らなかった一周目は、スイムアップ時に産医大の石丸さんを一瞬見、めちゃくちゃいい感じを確信した。続く2、3周目も特に同じような展開で、30大誠さんの、「迷ったら前に!」という送っていただいたメッセージを胸に、バテすぎないように前へ前へ進んだ(ありがとうございました‼)。とにかく波をもらうように心がけ、副島先生直伝の水中前泡確認がかなり役立った。途中隣に岡Dらしき人がおり離れないように泳いだ。集団でやや減速はあったような気がしたが、全くバトルに巻き込まれず、自分の泳ぎに集中できた。岡田から目を離さずスイムアップ。ややそれちゃったかも。
T1
詳しい順番は忘れたが、岡田と副島が前にいた。左右からの大歓声で何が何やら聞こえなかったが、集団で上がれたので、ミスってはないなと思った。時計を見たら25:14。海ノンウェットでの最高記録。外してないぞ。
トランジは本当にきつくてあまり記憶がないが、できる限りの全力疾走した。トランジで岡田と浩平に目配せし、一緒に行くぞ!と伝えた。目で。
トランジから出るところで謎に内カーブを鬼攻めしてきた岡田と接触しかけた。バイク乗ってからやってくれよ~
バイク
中山さんのアドバイスで、橋の下りまで踏め!、松浦さんのアドバイスで、後ろついて履け!とのことだったので、言う通りにした。前に岡田がおり、追いつこうとしたがうまく追いつけず、何度も振り向く岡田に申し訳なく思いつつもあまり踏めず、離されていってしまった。
やばいかなと思ったとき、後ろからとても速いバイクが抜いていった。東北の高井さんだった。デュアスロンがめちゃくちゃ速いと聞いていたので、咄嗟の判断でうしろにつかせていただき、橋の手前で靴を履いた。橋の手前で岡田に追いつけた。後ろを見る余裕がなかったが誰も着いてきていなかった。
橋を下ったあたりで7人くらいのパックができ、先頭の選手が前のパックにブリッジをかけようと加速したとき、右斜めすぐ前で岡田がえぐい角度で頭から落車した。後輪がハスって僕も巻き込まれかけたが間一髪回避した。暑熱順化はできており暑くはなかったが、血圧が下がっていたのかボーッとしていたので本当に危なかった。SBブリックのおかげで耐えたと思う。
復帰はあきらかに厳しそうな落車だったので、悔しい思いをペダルを踏む力に変えた。折り返しコースに入る所、前にもう追いつくというところで、何故かコースが封鎖された。
10人くらいが20秒ほど一時停止をくらったのち、やっぱ大丈夫です!という声とともにコースが開き、急いで前に追いついた。前のパックとの差がこれでかなり開いた。何だったんですか???
ここの復帰でかなり脚を使ってしまったが、すぐに集団が形成され、8人くらいの集団が出来上がった。東北高井さん、同志社山本くんなどバイクが速いと聞いている選手がおり、かなりいいパックを掴めた。途中道沿いに三枝や浩平がおり、僕がボーダーだと思い焦った。
だが速度は出ており、応援の様子が追いつかれる感じでもなかったので安心して回した。途中廣本を含む5人くらいを回収したが、気づけば皆いなくなっていた。
強度としては岡田や玉麻さんと回すくらいで、自分も積極的に回すことができた。
「42キロ出てるよ!いいよ!」、「速度落さず行こう!」などの声かけがあり、協調の雰囲気があった。立ち上がりではそこまで速度を出さず、平地で飛ばすパックだったので、折り返しは集団の後ろに位置していた。
だがこの判断が誤りだった。
3周目の折り返し、先頭との差は変わらない状況で最後尾で2列で折り返した時、自分は内側で折り返したが、ちょうど前の選手が落車した。
やばい、と思ったときにはもう遅く、自分も覆いかぶさるように落車してしまった。
すいません、という言葉を背に、できるだけ早く復帰したが、10m以上の差ができており、ひとりでひたすら前を追ったが差は広がり続けた。ずっと後ろに最後尾のバイクがあり、生殺しの状態が永遠かと思うほどに続いた。脚が焼けるように熱く、もう無理だと思う自分と、第一パックに何かあれば全然ある、と思う自分が葛藤したが、次第に体力はなくなっていき、30キロ前後しか出なくなってしまった。
手前の折り返しの大声援は本当に泣きそうになった。大声援の中、奥田や橋本さんの声だけがすっと耳に入り、申し訳無さが込み上げてきた。こんなはずじゃ。
折り返してしばらくして、よく覚えていないが、ファミマを超えたあたりでTOの方から「終わり」と言われた。
10分ほどのことだったとはとても信じられないほど、とてもとても長い時間だった。
僕の2023インカレの物語はここまでです。
結局自分がいたパックがボーダーのパックとなり、逃げ切りました。いろいろなもしもが浮かびますが、考えても仕方ありません。運が悪いといえばそれまでですが、原因は実力不足です。
一緒にパック組んでくださった皆さん、本当にありがとうございました。夢のような時間でした。
レース後、浜野の顔を見た途端涙が溢れて止まらなくなりました。去年本気でインカレを目指して夢破れたので、気持ちが痛いほどわかりました。インカレ出たかったのに、完走できなくてごめん。
その後尭さん、雅人さん、哲平さんに会い、言葉をかけていただくたびに泣きました。
尭さん、頼もしくなったなんて言ってくださりありがとうございます。完走してからまた聞かせてください。
雅人さん、成長した、と言ってくださり本当に嬉しかったです。トラブルの無いようまだまだもっと成長します。
哲平さん、落車はトライスーツのせいやから!なんて言わせてしまってすみません。僕の技術とバイク力、なによりスイム力不足です。
「途中入部の頼りない世代」である02のイメージを下剋上的に払拭したかったのですが、叶いませんでした。
とびっきり濃い夢の舞台でした。
自分は大学院に進学できそうなので、ありがたいことにまだ2回もチャンスがあります。今は悔しさや絶望感、申し訳無さもありますが、それと同じくらいに不思議な達成感のようなものがあります。「完走怪しいよね」みたいな雰囲気が自分たちCコースの周りに暗に漂う中、完走を目の前にできたこと、海スイムで25分台を出せたこと、全国大会の舞台で集団走に積極的に加われたことは大きな自信になりました。
今は、とにかくスイムがしたい気分です。もっと上に行くために、そして自分の可能性を試すために。とにかく泳ぎたい。
でもその前に少し休憩します。1年間頑張り続けたので、少し休みます。ですが必ず戻ってきます。トライアスロンは大好きなので!
最後になりますが、03の皆、本当に1年間ありがとう。
02よりしっかりしている皆は本当に心強かったです。02代から2年連続でスイムパートを務めてくれた翼と廣本には本当に感謝しかありません。去年のプレッシャーに負けず、幹部代での完走を決めた玄武と翼は最高にカッコよかった!僕も来年は二人のような姿を目指します。また、今回団体を取ってくださったたまさん、岩月、中山さんには心の底から感謝と尊敬です。皆さんのようになれるよう頑張ります。
後輩の皆さん、インカレはどうでしたか?
単走最後尾の恐怖を植え付けてしまったかもしれませんが、25分台で上がり、落車するとこうなります。僕のようにならないように!
それにしても、本当に本当に走りたかった。完走で恩返しをしたかった。インカレには来年も挑戦したいです。何度落車しても大丈夫なように、スイム力、バイク力を上げてまたこの舞台に来ます。よしおの次回作にご期待ください。
では!
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