top of page

激動のインカレ予選レースレポ➁

まずは今回遠征準備をしてくれた03幹部、サポートの皆さん、本当にありがとうございました。05もしっかりサポートしてくれて、本当にありがとう。おかげでレースに集中できました。また、OBOGのみなさんも応援に駆けつけていただき、本当にありがとうございました。ボランティアのみなさんも、今大会に協力してくださり本当にありがとうございました。とても力になりました。


さて、インカレ予選のレースレポです。昨年のガチ病みよわよわレースレポとはうって変わり、今年はいいご報告ができます。レースレポがかなり長くなってしまったので、お暇なときにでも読んでください。


前日まで

 今年は苦手種目である睡眠には特に気を遣った。昨年は練習不足の不安から2週間前から不眠になってしまったが、妥協なく練習に集中できた今年は特にそのようなイレギュラーもなく、しっかり眠れていた。

2週間前から早起きの習慣ができ始めていた時、肩をケガした。接骨院の先生曰く、1~2週間で治るとのことだったので、最初は絶対に治るし治すくらいのメンタルだったが、2日後には58円の絹ごし豆腐になった。切り替えてバイク練をしている最中、今度は左の梨状筋を痛めた。オーバーワークだったらしいが、この時に本当に絶望しかけ、DNSの4文字がよぎった。湯豆腐化するメンタルの中、常に頭にあったのは、去年のインカレで来年のインカレ出場を約束した他大の友人や、信じて託してくださったGullsの先輩方の顔だった。いろいろ考える前に、頑張りすぎだから今は休もうと気持ちを切り替え、3日の完全休養を取った。結果的にこれがベストな選択で、完全に疲労や痛みが抜け、経験したことのなかったテーパリングの感覚をつかむことができた。

そんなこんなで肩も動くようになり、バイクにも乗れるようになった。「レースの強度を保ったまま疲労を抜く」ことには苦労したが、自分の感覚を信じて行った。テーパリング最終日には安静時心拍数が過去最低の35を記録。7時間程度睡眠に充てることができ、調子は絶好調。ここまでが、前日までのお話。


当日

 一睡もできなかった。変に緊張していたのか、気温湿度の問題か、カロリー管理をしていたせいかわからないが、本当につらかった(レース前寝れるコツとか同じ経験をされた方、どうされていたか教えていただきたいです…)。長良川ミドルも福山ミドルも2時間程度しか眠れなかったので、最悪3時間とかでもいいかなとは思っていたが、まさかの不眠である。レースまでに何度も寝ようと試みたが、結局仮眠に終わってしまった。仮眠中、「よしおは今年はストレスがないから大丈夫でしょ」という噂話が好きそうな懐かしい声が聞こえてきたが、身体じゅうがストレスを纏っていたため仮眠を続けた(ご挨拶せずすみません)。 

また、朝は久しぶりに会った他大の友達や先輩後輩と話し、リラックスできた。ありがとう!!結局仮眠ができなかったため、思い切ってRedBull355mLを体内に注入。直後心拍数は座位安静時で90を記録。遺言を残そうか本気で迷った。


スイム

 自分の頭周が62(ここだけXL)ある関係で、スイムキャップがかなりキツく、意識が朦朧とする感覚があった。また、寝不足だったので波酔いの不安もあった。よってレースプランを「24:30、Bコースの面々につく」から「しなない」に変更した。試泳後、橋本さんに「インカレ行けよ」と言われ、かなり気合が入った。その後、他大のよくわからないHUUBの人に「ナイス!トム!」だか何だかを突然言われ、明らかに自分に対して言っていたので「ヘイ!ナイスゥ!」と三枝譲りの反応をしたところ、握手をされた。周りは引いていた。このおかげで泳ぎ切れるかどうかの不安が吹き飛んだ。誰だったかわかりませんがありがとう。

フローティングスタートだったが人が多すぎて、痛くなるかもしれない肩などの自信のなさから後ろに陣取ってしまい、ホーンが聞こえなかった。ミス。

スタート時刻の30分まで残り数分というところで、周りが一斉に水しぶきを上げ、何だスタートの練習かと思ったがどう考えてもスタートの合図なので切り替えて泳いだ。バトルと波で溺れそうになったが、ヘッドアップの頻度を上げ、いつもより真上を向いて呼吸することで水を飲まないようにした。

最初はわかりやすい色の浜野が目の前にいたので後ろにつき、絶対に呼吸を乱さず、無理をしないよう心がけた。泳いでみるといつも通りだった。1周目の2つ目のブイあたりで人が減り、浜野と藤崎を抜かした。ロングジョンの人を先頭に集団ができており、集団の誰かと交代で泳ごうとしたが、結局誰もついてこず単泳になってしまった。

あとで玉麻さんに言われたが、そういう時は泳力が1段階遅い人につくべきだった。単泳中は前に追いつこうと頑張ったが、結局ぎりぎり追いつけずスイムアップ。波があったと皆言っていたが、特に蛇行はしなかった。ショートやミドルの完走経験が活きたと思う。


T1

中四8!という西岡さんと彩乃ちゃんの声が聞こえ、意外と行けましたぁ!と脳内の大西が叫んだ。このとき枠を取れると確信した。

前日の下見で、ビーチランが長いことを確認していたため、スロープを登ってからウエットを脱ぐことにしたが、うまくハマった。トランジは一週間前から時間をかけて練習したため、うまくいった。中山さんがされていたように、ゼッケンベルトは下からくぐらせたほうがよかった。浩平?と三枝?を確認した。ここでコジコジを抜かした。


バイク

 今年はDHバー使用可ということで、DHポジションと体の使い方にはかなり時間を使った。国内外のアイアンマンのトップ選手のフォームを参考にし、柔軟性や体格には大差あるものの、やはり速い人には共通している体のラインがあることを見つけ、徹底的に真似をし、自分の体に落とし込んだ。

試走から、往路の追い風区間と復路の向かい風区間でかなりはっきりわかれていたため、試走で教わった「追い風で頑張り、向かい風で頑張らない」を参考に練習した。パワメはないもののスマートトレーナーを持っていたので、RPEとパワー、心拍数のすり合わせに力を入れた。冬場にZONE2付近の練習を増やしていたおかげか、心拍数140で180wは出せるようになった。グスピ周回での実走ではこの調整で平均36km/hは出せた。


(松浦さん写真ありがとうございます!!)


そんなこんなで迎えた本番では、スイムの疲労や寝不足心拍でバイク開始とともに180bpmを記録。作戦が音を立てて崩壊した気がしたが、焦らずランのことを常に頭に入れ、「エコノミーを上げ、心拍数を下げる」ことを重視して行った。サドルの座る位置、ペダリングのイメージ、上半身の向きなど、身体の使い方は常に変えた。結果的に2,3週目あたりから心拍数は160台まで落とすことができた。みなさん、DHバーはフィッティングまでがセットですよ!

ドラフティングを取られないように、前の人との距離を一定に、目印にして漕ぐようにした。何回か大集団とすれ違った夢を見た気がするが、とにかく自分の順位に集中した。

Gullsの偉大な先輩方の前ではスピードを上げた。応援ありがとうございました!!九大のみんなもありがとう!!応援があるとここまで楽しく、あっという間なのかと思い、応援のありがたさが身に染みた。

また、スイムのバトルやGPS不具合でガーミンの計測がうまくいかないことを見越し、DHバーに1~8まで書いたテープを貼り付け、周回ごとに剝がすことで某同期のようなことにならないよう計画した。結果的にサポートの皆さんの周回カウントのおかげで使わずに済んだ。西岡さん、楊さん、めぐみちゃん、中嶋さん、中村、本当にありがとうございました。中四順位を珍しい大声で叫んでくれた中村の応援には力が入った。ありがとう。バイク中のことは集中していたのかあまり覚えていないが、とにかく楽しかった。

ちなみに補給にはMagon2包と氷を入れた冷たい水、グリコパワープロダクションを用意した。結局グリコは半ボトル分、マグオンは1包しか使わなかった。


T1

 足を押さえて硬直していた三枝を横目にトランジ。バイク終盤のイメトレと、練習の成果もあり今までで一番速いトランジに成功。靴下は座って履くべき。


ラン

 バイクで(というよりDHバーで)温存できたため、かなり余裕があった。シューズとソックスは、この一年で最もジョグしたBoston10と一足100円くらいのMoveSportsのものをチョイス。カーボンシューズと良いソックスにしようか迷ったが、一年こつこつ培ってきた自分の登坂力と感覚を信じることにした。戦略は、1週目流し、2週目エコノミー意識、3週目勝負、的に考えていた。

 1周目の最初の下りの後、海岸で見覚えのあるトライスーツが歩いているのを見つけた。樋口だった。声をかけようか迷ったがさすがに喧嘩売ってるかなと思ったのでそのまま抜かした。直後後ろから「ウオオオオオオ」という叫び声が聞こえた。危うく巨人化するところだった。テストに負けず枠を取ってくれることを願いながら、歩みを進めた。

給水地点では、去年松浦さんから教えていただいた通り、手のひら、上腕部に水をかけて冷却し、残りは口に含むだけにした。

ラン中、特に気になったのは攣っている人の多さだった。「くそおお」と言いながら坂を歩いている選手、足を押さえて倒れこんでいる選手、足を引きずり歩いている選手を見、一度も攣ったことのない自分にとって、本当に攣ったら終わりだと思ったため、作戦を「とにかく攣らない」に変更。ピッチを上げ、足にかかる負担を減らすことに専念した。結果的にいつものペース走よりも心拍数が10くらい低くなり、応援や周りの選手の声を聞いたり、自分のフォームを考える余裕があった。

折り返し手前、ペナルティボックス近く、坂の手前2か所、はっさく屋の近く2か所、奥の折り返しにいたガルズ応援団と、そして去年から仲良くしてもらっている九大のみなさんの応援が本当にうれしく、終始ニコニコしてしまった(吉原さん、わたっしー、しゅうと、よっしー、斉藤くん?だけが確認できました💦そのほかのみなさんもありがとうございました!)。坂の手前にいた小松さんが珍しく声を荒げて応援してくださったこと、はっさく屋手前で尭さんが的確なアドバイスをしてくださったこと、めいさんとあやみさんの応援、聞こえたすべてが力になった。

登りは前傾して腕を振り、膝を抜いて体重で進むイメージで、下りはすり足気味で、ピッチを上げるイメージで走った。後ろに廣本と三枝がいて、一緒にインカレに行けそうなことをうれしく思った。後ろから来ているボーダーの大西、橋本さん、浜野あたりを見、攣らなければ大丈夫だと確信した。

だが、大西がZERODの下半身を股下までまくり上げていたことだけがとにかく気になったため、呼吸が乱れてしまった。

ラスト1周、坂手前で脚がいよいよ攣りかけたため少し止まって伸ばした。廣本と三枝が横をすり抜けていき、なぬと思ったが、自分の目的はインカレ出場枠獲得だということを思い出し、攣らない程度のペースで進んだ。スピードは出ていたが、ジョグくらいの強度になってしまい罪悪感を覚えた。

最後の周回の折り返し後には少しペースを上げたが、前二人もペースを上げていたため結局追いつけず、ゴールへと向かった。ゴール手前では去年からのつらかったことやいろいろな感情があふれて泣きそうになった。やっと報われた。しんどかった。そのときは何とか耐えたが、ゴールテープを切った後に泣いてしまった。多分あの景色は忘れない。


今回のレースでは、スイムバイクランともに、今までのレースで一番余裕を持ったレース展開ができ、正直「これでインカレに出てもいいのか」という思いが大きいです。ですが、この「余裕」も、一年間このために頑張ってきた成果だと思い、今後の練習に生かしていきます。ただ、苦手種目の睡眠は何とかしないとなので、早めに手を打っていきます…アドバイスなどぜひ教えてください…


1年でインカレに出る選手もいる中、自分は3年もかかってしまいましたが、やっと夢の舞台に出られそうです。去年約束した人たちと、一緒にレースをすべくこれからの3か月も全力で駆け抜けていきます!!人生で一番アツい夏が始まりそうです。

オーバーヒートしないように頑張ります。応援よろしくお願いします!!






p.s.浩平が速すぎた。

Comments


bottom of page